『なんでこんなにも自分はミスをしてしまうのだろう?』
『何年も働いているのに間違いばかりで怒られる…』
会社でミスばかりして悩んでいるあなたへ、
今回は、ミスをしてしまう原因と改善の方法をご紹介していきます。
多くの方は、『頭が悪いから失敗ばかりする』と思っています。
しかし、ミスのほとんどは誰にでも起こりうることで、誰にでも改善できるものですので
諦めずに、改善方法をお試しください!
目次
【ミスの種類】
ミスには大きく分けて種類が4つあり、
『メモリーミス』、『アテンションミス』、『コミュニケーションミス』、
『ジャッジメントミス』に分類されます。
それぞれどういったものかを簡単に説明しますと、以下の通りです。
メモリーミス: ちょっとした頼まれごとや、ついさっきやろうとした用事などをすぐに忘れるミス アテンションミス: メール送信先の間違いなど、注意力不足によるミス コミュニケーションミス: 話の中で相手と噛み合わなかったり、理解できない、させられないことで起きるミス ジャッジメントミス: 未然に防ぐことが可能な判断によるミス
以上4つのミスは全て、ちょっとしたことで改善が可能です。
以下、それぞれの原因と改善方法をご紹介していきます。
【メモリーミス】
まずは、ついさっきやろとしていた用事などを
すぐに忘れてしまうような『メモリーミス』です。
脳には記憶をしまっておくスペースが2つあります。
『長期的にわたって覚えておくスペース』と『一時的に覚えておくスペース』です。
それぞれのスペースは以下のような記憶をしまうために使われます。
長期的なスペース: 自分の住所やパソコンの使い方など、ずっと必要な記憶 一時的なスペース: 今読んでいる直前の文章や少し前に話した内容など、一時的に必要な直前の記憶
メモリーミスを頻発してしまう方は、
この『一時的に覚えておくスペース』の使い方が下手な傾向があります。
このスペースに大量に情報を入れてパンパンな状態にしてしまっているから
記憶が漏れて、すぐに忘れてしまうのです。
『一時的に覚えておくスペース』は情報をすぐに、明確に覚えるという長所がある反面、
容量が非常に小さいという短所があり、一説では、
一度にしまっておける情報の数は4個前後だけと言われています。
その上で、スマホやパソコンとは違って、
容量を増やすことは出来ないという残念な事実もあります。
【対策:メモをとること】
メモリーミスは『メモをとること』で改善が可能です。
一旦メモをして、記憶をしまっておくスペースから情報を取り出すことで
脳の容量が空きなおかつメモも残るので、結果、物忘れ防止に繋がります。
仕事する上で、メモをとる習慣がない方がよくいますが、
メモを書く手間を省くことで仕事を効率化出来ているかと思いきや、
実は逆効果なので気をつけましょう。
メモをとらずに、頭で『覚えておかなきゃ』と思うこと自体が
スペースの無駄遣いとなっており、非効率化に繋がってしまいます。
『紙とペンなんて今どき使いません』という方は
パソコンやスマホに入っているメモ帳、スティッキーノートを使用しても構いません。
脳から情報を外に取り出して、容量を空けることを意識しましょう。
スマホのメモ帳を多用してます!
【アテンションミス】
ミスの種類2つ目は、『違う人にメールを送ってしまった』などの
うっかりした間違い、『アテンションミス』です。
簡単なミスをした時は、『ぼーっとしていて注意力に欠けていたことが原因』と
反省する方がほとんどだと思います。
それではなぜ注意力は欠けるのでしょうか?
実はこれも先ほどの『一時的に覚えておくスペース』が深く関わっていて、
注意力もこのスペースを圧迫する原因の一つです。
つまり、やるべきタスクなどでこのスペースが埋め尽くされていると、
注意力がはみ出され、思考力が低下し、簡単なミスを多発してしまうのです。
『考え事をしながら運転するのは危ない』とよく言われるのはこれが理由で、
言い換えると、『脳のスペースに情報が多く入ってる時に運転をすると危ない』ということです。
【対策:全て書き出す】
先ほどのメモリーミス同様、情報を頭の中から取り出すことで
注意力の分のスペースが空くので、『メモに書き出すこと』が重要となります。
このアテンションミスを頻発する人は特に、スペースを相当無駄遣いしている傾向があります。
中でも特にスペースを浪費してしまうのが、『過去の後悔』と『将来への不安』です。
皆さんも経験があるかと思いますが、
『なぜあんなことをしてしまったんだろう?』
『将来どうしよう。。。』
といったように、一旦ハマると中々抜け出せない時がよくあります。
そのような時は脳のスペースがパンパンになっている可能性が大ですので
タスクだけではなく、悩みや不安も全てメモに書き出してみることをオススメします。
意外と頭がスッキリしますよ。
【コミュニケーションミス】
3つ目は『コミュニケーションミス』についてです。
相手と話している時に、『なんか話が噛み合わないな』、『理解が違うなー』
と感じることは生きている以上、誰にでも経験があるかと思います。
実はこれにも原因があります。それは『意識の方向』です。
例えば、友人が『昨日渋谷に飲みに行ったんだよね。』と話し始めたとしたら
この時点で、頭の中に描くイメージが人によって全然異なります。
自分としては、『夜にワイワイした居酒屋』をイメージしている一方で、
友人は『夕方に静かなバー』に行っていたのかもしれません。
このようにたった一言だけでも理解のズレが生じてしまうことがありますが
それは、意識の方向が原因です。
『昨日渋谷に飲みに行ったんだよね。』と聞いたら人は普通、
『自分が渋谷に飲みに行った記憶』をまず辿り、
その記憶を元にして、イメージをしてしまいます。
つまり、意識の方向が自分の記憶に向いてしまっているがために
理解のズレが生じてしまうのです。
【対策:相手の記憶に意識を向ける】
コミュニケーションミスを防ぐためには、
この意識の方向を相手の記憶に向ける必要があります。
そうすると、当然相手の記憶は知らないので、不明な点が多く出てきます。
その結果、フラットな状態で話を聞くことが出来るようになり、
理解のズレの防止に繋がりますし、不明な点が非常に多くある状態なので、
自然と質問が出てきて、深いコミュニケーションをとる手助けにもなったりします。
これは営業先でも活用できます。
例えば、お客様がどういったモノを求めているのかをフラットな状態で聞くことができ、
お客様の立場で物事を考えることにつながるので、最高のヒアリングをすることが出来ます。
【ジャッジメントミス】
最後は『ジャッジメントミス』です。
『何であの時あんな判断をしてしまったんだろう』
と後悔したことが誰しもあるかと思います。実はここにも原因があるのです。
まず、人の思考には『早い思考』と『遅い思考』の2種類があります。
『早い思考』というのは瞬間的に行われる意識しない思考のことで、
反対に『遅い思考』というのはじっくりと意識的に考えることです。
具体的にいうと以下の通りです。
早い思考: ・昨日観たグルメ番組の影響で、今日のランチを瞬間的にラーメンに決めた。 遅い思考: ・昨日観たグルメ番組の影響で、今日のランチをラーメンにしようとしたが、 食事制限中であることを思い出し、改めて考えた結果、ラーメンを控えた。
人間の脳は『早い思考』を行った後に、『遅い思考』をします。
言い換えると、瞬間的に考えた後、じっくり意識的に考るという流れで脳は働きます。
しかしジャッジメントミスをする方は、『早い思考』で止まってしまっており
意識的に考えるという行為を行っておりません。
【対策:今の判断はどちらなのかを考える】
ジャッジメントミスをしてしまっている方は、
『早い思考』だけで判断していることを自覚していません。
『遅い思考』をして、じっくり考えさえすれば回避できていたミスでも
『判断ミス』と捉えてしまい、『じっくり考えていないせいで起きたミス』だとは
思ってもいません。
これを避けるためには、何か判断をする度に
『今は早い思考なのか?それとも遅い思考なのか?』と意識することが大切です。
そうすることで自然と、じっくり考えるようになりますし、
客観的に自分自身を見ることができるので、ミスを一気に減らすことに繋がります。
ぜひ実践してみてください。
Point
【最後に】
以上が、各ミスの原因と対策です。
本日お伝えした内容をまとめますと、以下の通りになります。
ものを忘れてしまうメモリーミス: (対策)やるべきタスクをメモ書きして、脳のスペースから取り出す 注意力不足によるアテンションミス: (対策)タスクや不安、悩みを書き出して注意力の分のスペースを空ける コミュニケーションミス: (対策)相手の記憶に意識を向け、フラットに聞ける状態を作り出す ジャッジメントミス: (対策)今『早い思考』なのか、それとも『遅い思考』なのかを意識する
以上を意識するようにしましょう。
ミスをなくす手助けになっていれば嬉しいです。